アセットマネジメントOneより、新規設定の投資信託「たわらノーロード ゴールド」が設定されていました。
同ファンドを含み、2025年11月現在の各ゴールド投資信託を比較していきます。
主な特徴
- LBMA金価格(円換算ベース)に連動
- 為替ヘッジ無し
- 信託報酬は年率0.365%~0.375%(税抜0.34%~0.35%)(概算)
運用コスト
低コストとは言えませんが、旧来のゴールド投資信託よりも頑張っている数字です。
ゴールド投信は既に複数社が運用しており後発は厳しいと推察されますが、たわらノーロードゴールドの信託報酬は程よく抑えられている様です。
主なゴールド投資信託比較(為替ヘッジなし)
現状で購入可能なゴールド投資信託は20に満たない程度です。
上記表内では長期ホールドの運用コストを考慮して、0.7%超の信託報酬が発生するファンドは除外しています。
信託報酬順で見ると、たわらノーロードゴールドは3位であり、ゴールド投信の中では良い位置に滑り込んだのではないでしょうか。
SBI・i シェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし)の総経費率0.18%が頭一つ抜けており、最も低コストかつ総経費率(隠れコストを含む)でも他を圧倒しています。
純資産の大きさと、運用歴の長さは?
純資産額もSBI・i シェアーズ・ ゴールドファンド(為替ヘッジなし)が2位にダブルスコア差を付けて圧倒しました。
同ファンドは設定から2年半程度で、1,800億円を超えているのが驚異的ですがここ2年程の金投資ブームによる急激な資金流入によるものです。
以下の通り、500億円毎の純資産増加期間が異様な速さで短縮しています。
- 2023年6月8日~2025年3月19日:純資産500億円を達成(約21ヶ月)
- 2025年3月20日~2025年9月1日:純資産1,000億円を達成(半年弱)
- 2025年9月2日~2025年10月8日:純資産1,500億円を達成(1.2ヶ月)
運用歴が長い他社ゴールド投信もうまく波に乗れたら1,000億円突破も夢ではなかったのでしょうが、ここはSBI証券の低コスト戦略やマーケティングの巧みさが強すぎたのでしょう。
運用歴の長さではiシェアーズ ゴールドインデックスファンドが12年超えのロングランで、純資産額も700億円を超えており途中で投資信託自体が終わってしまう償還リスクも低いと思います。
どのゴールド投資信託を選ぶか?
ここまで見ていくと、ゴールド投資信託をポートフォリオに組み込む場合にはSBI証券口座を持っている人=SBI・iシェアーズゴールドファンド(為替ヘッジなし)の一択かと思います。
SBI証券以外の口座で運用する場合は迷うところですが、たわらノーロードゴールドを選択肢にしてもいいかと思います。
ただし、SBIに比べて運用コストが2倍という点と、純資産額が小さいので途中償還リスクを覚悟しておく必要があります。
SBI証券口座以外で、途中償還リスクを可能な限り避けたい場合は
- iシェアーズ ゴールドインデックスファンド
- ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)
(*旧 日興/現、アモーヴァ・アセットマネジメント) - SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジなし)
の3択でしょうか。コスト面で見ると、この3択は魅力的ではないですね。
為替ヘッジの有無
もし仮に、今後速やかに大幅な円高に進むと固く信じている場合は「為替ヘッジ有り」でも良いですが、10年、20年とホールドしていく内にヘッジコストに負ける気がします。
コストだけにこだわるなら(投資信託以外も考慮)
運用コストが0.10%である海外ETFでGLDMを選ぶという結論になります。
売買時の手数料やら何やらが手間といえば手間ですが、コスト最強です。
年末にでも投資信託・ETFを並べた比較でもしようかと思います。それまでに結構大きな調整が入ってゴールド価格が下がっていることも考えられます。
そう信じる場合は、そもそもゴールドを買わずにキャッシュ確保のうえで一旦のゴールド値下がりまで静観するというのも正解の1つです。
一括投資でゴールドを買うとしたら
ゴールド先物の週足RSIが50前後になった時、または先物価格が2,500ドルを割り込んだ時ですね。
2024年からの勢いではそこまで下がることはないでしょうが、万が一そうなった時は大チャンスなので嬉しい限りです。
相場は全く読めずゴールドは株式よりも変動が激しいと感じますので、精神的な安定を求める場合は積立放置がベストな選択肢かと思います。
テクニカル云々はよく分かりませんが、個人的な判断基準として週足でのゴールド先物RSIが80を超えている時期は、明らかに買われ過ぎではないかと感じるところです。
余談:儲かろうと思ってゴールドを買わない人です
私自身は2年ほど前から何となくゴールドを積立投資してきました。
幸いにも、SBI証券をメイン口座にしていたので現在では最も低コストかつ純資産の大きいSBI・iシェアーズゴールドファンド(為替ヘッジなし)を含み益有りでホールドできています。
ただ、金投資ブームというのはいつまでも続かずに去っていくものだという心構えで、現状は良い夢を見せて頂いている期間だと考えています。
新NISA口座 or 特定口座どちらで運用するか
ゴールドは特定口座で運用しています。というのも、新NISA口座ではオルカンのみを積立しているからです。
現保有のファンドは20年以上放置しておくつもりで、オルカンとゴールドどちらが未来に含み益を多く出せるかというとオルカンだろうという判断をしています。
ゴールドがオルカンを超えて含み益を出しているかどうかは誰にも分かりません。
しかし全世界企業の成長はゴールドより大きい価値を今後も生み出してくれるものと信じています。
ゴールドに投資している理由
私はゴールドが「将来大きく上昇する」というストーリーではなく、「株との相関が低いらしい」「不況時に資産減少の防御効果がある(かも知れない)」という、ゆるい&消極的な理由でポートフォリオに組み込んでいます。
資産を「増やしたい」、では無く「なるべく減らさない」事を最優先にしているので株式100%ではなくゴールドを資産の一部に組み入れています。
11/13追記:SBIハイパー預金祭り第9弾
SBI証券でゴールドファンドを買付するともれなく3,000円プレゼントキャンペーンが発表されました。
元からの積立民は何の検討もせずエントリーだけしておけば、お小遣いを頂けてしまいありがたいですね。