欧州株式の投資信託を低コストで購入可能に
欧州株が好調につき、新規設定ファンドが増えてきました。
私は世界分散志向=オルカン買うだけ勢なので、特に欧州ファンドを買うことは無いです。
しかしながら、低コストインデックスファンドを扱う楽天とニッセイの欧州特化ファンドは気になっていたので詳細を見ていきましょう。
Solactive Europe 500 Select インデックスの詳細は?
SolactiveのWebから検索していくと、以下3つの指標が出てきます。
Solactive Europe 500 Select Index NTR
Solactive Europe 500 Select Index PR
Solactive Europe 500 Select Index TR
全てユーロ建てで、上から順に以下内容かと思われます。
ネットトータルリターン:配当を税引後に再投資したとして、税金を考慮した総合的な投資収益
プライスリターン:投資対象の価格変動のみによる投資収益(配当を含まない)
トータルリターン:配当を税引前で再投資したとして、税金を考慮しない総合的な投資収益
ニッセイ・S欧州株式500インデックスファンドのファンドレポートでは
「Solactive Europe 500 Select インデックス(配当込み、円換算ベース)の動きに連動する投資成果をめざします。」
と書かれているので、NTRかTRいずれかのチャートに近い成績になるはずです。
(どちらになるのか不明で、詳しい方がいたら教えて下さい。)
Solactive Europe 500 Select Index NTRのファクトシート
ファクトシートの詳細から、通貨および投資対象国の比率、インデックス上位10社が閲覧可能です。
ただし、セクター比率は掲載されていないようです。
この部分はバンガード社のWebがユーザーフレンドリーだなと感じますね。
また、同インデックスは四半期ごとに銘柄入れ替えが行われ、前回は2025年9月4日に実施されました。
次回は2025年12月上旬に入れ替えが有ると思われます。
Solactive Europe 500 Select Indexの上位10社分析、2ヶ月間の推移
以下、上位10社の一覧です。
大きな変動は無いものの、9月と11月の上位10社比率を比較してみました。
半導体が強いのはアメリカもヨーロッパも同様で、ASMLの比率が高まっています。
一方、製薬大手のノボノルディスクがトップ10から消えて、ルイヴィトンのLVMHが新しく10位に滑り込みました。
イーライリリーとの肥満症治療用経口薬(GLP-1薬)市場でノボは劣勢になっており、その影響を受けてしまった感です。
Solactive Europe 500 Select インデックスはTop10企業の割合が19.22%で、思いの外分散している印象でした。
アメリカの代表インデックスの一つであるS&P500は、2025年9月時点のTop10割合が38%というデータが有ります。
ヨーロッパはアメリカより均等に成長した企業が多く、集中が激しくはないのでは?という私自身が思い描く市場イメージと一致しました。
楽天とニッセイ、どちらを買うか?
結論としては、欧州の新興国を組み込みたいか否かがポイントです。欧州の新興国にも分散投資したい場合は楽天
欧州の先進国のみに投資したい場合はニッセイ
という2択になるかと思います。
信託報酬は0.011%差でニッセイが勝っていますが、ほぼ誤差と言えるでしょう。
更に迷いの、SBI欧州高配当株式が現れた!
欧州インデックスを検討する場合は、間違い無くSBI 欧州高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)も調べていることでしょう。同ファンドは、2025年12月5日から分配無しの成長重視型『SBI欧州高配当株式ファンド(年1回決算型)』も設定されます。
参考に、3つのファンドのパフォーマンス比較が以下の通りです。
全部一緒に見えますね。短期間の比較なので何もコメントできませんが、利用している証券口座で購入可能なものを買う、というスタイルが良さそうです。
SBI欧州はSBI証券専売で、楽天・欧州株式インデックス・ファンドも同様に楽天証券専売です。
結論
冒頭でも述べた通り、オルカン買って寝てる勢の私としてはヨーロッパ株式インデックスを買うことは無いです。楽天とニッセイの欧州インデックスファンドは設定されて間もないので、信託報酬+隠れコストの総経費率が不明です。
もし楽天・ニッセイの両ファンド総経費率が0.5%弱になったとすると、オルカンの10倍近いコストが発生する可能性も試算できます。
純資産がどれだけ伸びるかによりますが、欧州ファンドを長くホールドしたい場合は落ち着いて計算をしてからをオススメいたします。
今後も引き続き、趣味の一環として欧州ファンド他のパフォーマンスやインデックス構成をウォッチしていこうと思います。